発話リード装置は、聴覚性遅延フィードバック装置DAFの原理に基づいて製作された吃音矯正機器です

吃音矯正支援

吃音矯正装置

発話リード装置とは

こちらで提供しています発話リード装置は、欧米で吃音矯正に有効と言われてきたDAF装置の研究をもとに、吃音矯正のための訓練機器として製作されました。
平成18年4月には「吃音発話リード装置」として特許を取得いたしました。現在提供しています家庭練習用、フルーエントスピーカーポケット型、及び耳かけ式は、すべてオリジナル製品です。

これらの発話リード装置は、聴覚性遅延フィードバック装置DAFの原理に基づいて製作された、吃音矯正のためのトレーニング機器です。

吃音者と非吃音者では、聴覚フィードバックにズレがあると言われています。吃音者の朗読や会話時の聴覚言語フイードバックの速度をコントロールすることにより、話し方、読み方に流暢性を持たせ、吃音症状の軽減、解消を促します。

吃音の人は、骨伝導(声を出そうとした瞬間に骨が振動して出る音)に焦点を合わせようとしています。しかし、この装置を使って空気伝導(口を出て空気を伝わり耳から入ってくる音)の声に焦点を合わせて発語すると、自然に滑らかな発語運動が促されます。練習を繰り返すことで、吃音の軽減・解消が促されます。

この装置は、現在、スムーズなしゃべりを目指す吃音の方々だけではなく、病気などで後天的にしゃべりが困難になられた方々のリハビリにも使用されています。

装置の紹介

家庭でのトレーニング用装置。遅延速度を7段階に設定できます。聴こえ速度を長く設定できるので、より注意深く自分の声を聞きながら、ゆっくりスムーズな発声を体感できます。
胸やズボンのポケットに入る位の大きさで携帯用として使用できます。片耳装着で日常の会話を邪魔しません。外出先での練習や会話に使用。聴こえ速度は2段階に切り替えられます。(特願2003-341048号)
耳の後ろにフイットして、通常の会話を邪魔することなく、よりスムーズなしゃべりをもたらします。ちょうど耳かけ式の補聴器のような形態で、より小型化されたDAF装置です。聴こえ速度は1段階のみ。
※発話リード装置は、「楽天市場店Domoran」にてお買い求めいただけます。また、当社への直接のご依頼も承っておりますので、ご希望の場合には電話(045-663-2671)またはお問い合わせフォームよりご連絡ください。

なぜ吃音に有効なのか

私たちはミサイルと同じように目標や的を捕え、目標に対するズレを自動的に修正して命中させるという自動制御装置を持っています。野球で言えば、ピッチャーが投げ、バッターが打って、ボールが高く舞い上がります。すると野手はボールを目で追いながら速度、方向、落下地点を一瞬にして計算して、すぐ走り出します。そしてナイスキャッチ。決して走っている最中このスピードで間に合うか?方向がずれていないか?等、意識的にスピードや方向、体の角度グローブの構え方等を調整しようとはしていません。

もっとわかりやすい例を挙げると、私たちが食事をする際、箸で食べ物を挟むのに、肩の筋肉を収縮させて、この指とこの指にこれだけの力を入れて、手首とヒジは何度に曲げて...等と考えません。意識せずに手を伸ばし、なにげなく箸で上手につまみ上げます。これは、目で目標の食べ物を捕えて、フィードバック機構の働きで目標と箸のズレを感じとってそのズレを修正しているのです。目隠しをして食事したりお化粧をしてみると、このフィードバック機構がいかに大切な働きをしているのかがよくわかります。

   

同じように、私たちが話をする場合にもこのフィードバック機構がしっかり働いています。絶えず自分自身の声を耳で聞き、監視し点検して自分の声の大きさや速さ、リズム、声の調子や印象などをその場に応じて調整しているのです。耳が全く聞こえない人は話すことができません。また、聴覚障害の人は話すことができないとか、耳が遠い人は大きな声で話すことからも、話すことと耳は非常に重要な関係があることがわかります。

非吃音者は、聴覚フィードバックに約0.01秒の遅れがあるといいます。声帯で発した声が口から出て、自分の耳から入って脳の聴覚中枢に到達するのにおよそ0.01秒かかるのです。早口を素因としている方は、早く話そうとするあまり、自分の声を耳でしっかりと捕えないままに次の声を発しようとしてまごついてしまいます。また、テレビニュースでの衛星同時中継で、日本からの話しかけに画面の相手の声が遅れて聴こえてくるために、しばしば口ごもったり、ドギマギして会話がスムーズにいかない場面がありますが、これもまさに聴覚、運動感覚のフィードバックが十分に働いていないための非流暢性(吃音)と同じ状態なのです。

ゴルファーの病気でイップス病というのがあります。グリーン上で長い距離を打つときは平気なのですが、1m以内の短い距離になると、腕が固まって動かなくなり、パターができなくなる病気です。これも吃音と同じで、強く力が入りすぎて、オーバーするのが怖いし、かといってそっと打って短くなり届かないのも怖い。すると、恐怖のために体が硬直して、筋肉が動かなくなってしまうのです。そこで筋肉を意識的に動かして打とうとするのですが、強くも打てないし弱くも打てない、どうしていいかわからなくなって、パニックになってしまうのです。この病気で引退した有名なゴルファーもいます。

   

非吃音者は、音を構え作る努力は一切していません。思ったとおりに口を動かせば願ったとおりの音声が出てきます。本来、言語行動とは、呼吸運動や歩行運動、書字運動と同じ種類のもので、もともとは自動運動と呼ばれ自動化されている行動なのです。自動化されている運動に、過剰な干渉を向けると「けいれん」がおきやすいという人間行動の原理は、よくどもり症状を説明しているといえます。どもらないでしゃべろうとする気持ちから、声を意識的にコントロールしようと自動化されている言語行動に過剰な監視を向け、非吃音者では無意識的に行われている聴覚フィードバックが意識的に行われています。

ここで非常に重大な問題が生じてきます。というのは、意識的に声をコントロールしようとすると、注意は声として口から出す前にコントロールしなくてはなりません。そこで声に出す前に頭の中で声を出してみて、ちゃんと喋れそうかどうか口の形や舌の位置、喉の緊張や動き方等、発語器官の運動感覚を意識しながら話しています。自動化されているはずの言語行動を意識して動かすのですから、自然には働かずガタガタになってしまいます。もしこのように意識して発声した言葉が、例えどもらずに言えたとしても、意識してコントロールしている限り、不自然であり、他の人とは違う、つまり自分は吃音であるという思いから開放されることがありません。

またもう一つの重大な問題があります。口から発した声が耳から入り、聴覚中枢に到達するには約0.01秒かかりますが、発声した声は体の内部から骨伝導でほぼ同時に直接聴覚に達しているのです。しかし、私たちは話す時に必要な聴覚フィードバックは、外に出た声を耳から聞く、つまり約0.01秒遅れの声をモニターすることなのです。ところが吃音者は、早くコントロールしようとし過ぎるからか、約0.01秒前に聞こえる骨伝導の声に聴覚の焦点を合わせているのです。

したがって、意識して動かして発した声を骨伝導で聞き取り、同時に調節しようとするために、非常にぎこちないものになってしまいます。しかもそのぎこちない声が、約0.01秒後に耳から聞こえる訳ですから、その遅れた声にも反応して混乱し、ますます必死に発語の筋肉を意識的に操作しなければならなくなるのです。

このことは、DAF(音声遅延フィードバック装置)で非吃音者に、自分の話す音声を遅らせて聞かせると、どもりと同じ条件が作られ、非吃音者も途端にどもりになってしまいます。このことからも吃音者は、音声をコントロールするためにモニターする焦点が、耳から遅れて入ってくる音声に合わせられていないことがわかります。

実際、吃音者にこの発話リード装置を使って朗読や会話をしてもらうと、著しく吃音の症状が減少し、なめらかな発語が促されるのを確認することができます。これは、この発話リード装置が、口から出た空気伝導の声だけを増幅し、しかも通常より遅らせて聞かせることができ、その遅れた声に左脳の焦点を合わせて、右脳が無意識的に発語運動を引き起こす「条件反射」を身につけたり、骨伝導や発語運動感覚を遮蔽して、右脳感覚が中心にならない発語習慣を身につけさせることができるからです。つまり、左脳が言語機能の主導権を握り、それに右脳の発語運動感覚が無意識に働くという、スムーズな言語機能に戻すことができるというわけです。


アクセス

神奈川県横浜市中区住吉町1-6
MPS関内701
TEL:045-663-2672
受付:10:00~18:00
定休日:日月祝

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