流暢なしゃべりに必要なこと

吃音矯正支援

流暢な喋りに必要なこと

自動運動としての喋り

人は話す時に、自分自身の口から出ている声(空気伝導音)を聞きながら話すと自然に身に付けたスムーズな話し方が自動的にできるようになっています。普通の人は音を構え作る努力は一切していません。「言おう」という意思さえ持てば、脳からの指令で自然に口が動かされ思ったとおりの声が出てきます。すなわち、言語行動とは、呼吸運動や歩行運動、書字運動と同じ種類のもので、もともとは自動運動と呼ばれ、自動化されている行動なのです。

話し手は、耳から入ってくる声(空気伝導音)を聞きながら、声の大きさやスピード、話し方、歯切れ、言葉使い等さまざまな調整をしながら話しています。これらは、意識して調整できますが、声の大きさを変えるために必要な色々な筋肉を意識的に調整したりはしていません。口や舌、声帯の開閉、そして発声に必要な息の流れに必要な筋肉の動きやタイミング、リズム等感覚的なものは、体の内部の感覚として、直接フィードバックされ、この運動感覚性フィードバック過程によっても無意識的に言葉の調整が行なわれています。
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自分の声を聴き取れること

スムーズにしゃべれない人は、どもらないでしゃべることに必死になるため、自分の口から出た声(空気伝導音)を聞いていません。つまり、どもらないでしゃべろうとする気持ちから、声を意識的にコントロールしようと自動化されている言語行動に過剰な監視を向け、普通の人では無意識的に行われている聴覚フィードバックが意識的に行われています。

話す相手や周囲の人に、「どもらないようにしなくちゃ!」と話す言葉を意識した時や、「言えるかな?」と自分のしゃべりを監視(意識)した時には、声に出す前に口の中で声を出してみて、ちゃんとしゃべれそうかどうか口の形や舌の位置、喉の緊張や動き方等、 発語器官の運動感覚を意識しながら話しています。自動化されているはずの言語行動を意識して動かすのですから、自然には働かずガタガタになってしまいます。

意識的に舌や唇、声帯、呼吸等を調節しようとするあまり、話す時の注意はこれら発語器官の感覚に向けられ、自分の意識的な調節が、上手くいったかどうか絶えず声を監視し、どもったかどうかを判断しようしているのです。
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外に出た音で聴くこと

私たちが声を発声すると、その声が耳から入り聴覚中枢に到達するのに約0,01秒かかりますが、一方発声した声は体の内部から骨伝導でほぼ同時に直接聴覚中枢に達します。しかし、私たちが話すときに必要な聴覚フィードバックは、外に出た声を耳から聞く、つまり約0,01秒遅れの声(空気伝導音)をモニターすることなのです。

ところが、どもりの人は発語する瞬間に「出ない」という感じが前もってわかるため、慌ててどもらないように話そうと、出す前の声をコントロールしようとします。そのため0,01秒前に聞こえる骨伝導の声に聴覚の焦点を合わせているのです。

したがって、意識して動かして発声した声を骨伝導で聞き取り、同時に調節しようとするために、しゃべりは非常にぎこちないものになってしまいます。しかもそのぎこちない声が、約0,01秒後に耳から聞こえてくるわけですから、その遅れた声にも反応して混乱し、ますます必死に発語の筋肉を意識的に操作しなければならなくなるのです。

重要なことは、「出そうとする声」に向いている注意を「出した声」に向けることなのです。一瞬でも早くコントロ-ルしようとするあまり発語器官の運動感覚に注意を向け、「出そうとする声」をコントロ-ルしようとすることから、発語して「口から出た声」に焦点が合わせられ、本来の自動発語運動が働いて、自然に意識することなく話せるようになることを目指すことが必要なのです。
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